ティーチャーズセレクトとは?

ティーチャーズセレクトは日本市場に向けてブレンデッドされたティーチャーズハイランドクリームの姉妹品です。
元々ハイランドクリームのモルト比率は45%と高い数字を誇っており、今回のセレクトも同等程度の比率にはなっていると思われます。
アードモア由来のピートを少し抑えて、日本人の口に合うようにサントリーのブレンダーが特別にブレンドしているものになります。
ティーチャーズセレクトの前評判
ティーチャーズセレクトの前評判はこんな感じでした。
プラス評価
スモーキーさが抑えられて飲みやすい。
ハイランドクリームに感じられたアルコールの刺激が弱くなっている。
全体的に香味は抑えられているが割った時に一層飲みやすくなっている。
冷やすとピートやフルーティさがより感じられやすくなってハイボールが美味しい
ハイランドクリームと比べるとより甘さが引き立っていて美味しい
コスパが高い。ある程度加水したり割る事が前提にはなるけども何で飲んでも飲みやすい。
マイナス評価
日本人の好みに合わせてとのことだがハイランドクリームとあまり変わらない
ストレートで飲むにはややアルコール刺激が強い
ピート感が弱くなっているうえに、全体的に軽くなっている。
奥行きがなく飲み終わった後に風味が残らない
どうでしょうか?
ハイランドクリームのレビューと見比べてもやはり、飲みやすい、口当たりがいいというのはよく見かけましたね。
ピート感が強いというコメントはあまり見かけなかったのでやはりハイランドクリームとは異なる味なのでしょうか?
では、いざテイスティングです。
ティーチャーズセレクトのテイスティングレビュー

さぁ!実食!(今回ももれなく半分ぐらい減っていますね・・・)

「ほのかなスモーキーと優しい甘み」ハイボールという単語も出てきていますね。割った方が真価を発揮するのでしょうか?
ストレート

まずはストレートですね。色味は少し薄めの色合いです。

粘度もあまりなくサラサラしていますね。
ティーチャーズセレクトの香りは?
まずは香りですね、遠くからはスコッチ特有のバニラ系の甘さが漂ってきますね。
近づくと最初に感じたのはアルコールのツンとした香りでした。ちょっと残念ですね。ハイランドクリームの時にはもっと複雑な香りだったように思います。
その後にバニラ、青い草やリンゴの若い香り。接着剤系のケミカルなエステリーな香りも少し感じられます。
ティーチャーズセレクトの味は?
ストレートではまずバニラや糖蜜、麦の甘さがふわっと広がって、アルコールの刺激が来ます。結構ドライですね。
ピートはハイランドクリームと比べても確かに弱いとは思いますが、奥行きがあまり感じられないせいか、そんなにピートの弱さは特徴的ではないと思います。
それよりもフィニッシュにかけて渋みが残るのが気になりますね。
これは「冷やした方が美味しそうだなー」と直感で思うような味わいでした。
ストレートはそれなり・・・といったところでしょうか。
ロック

続いてはロックですね。
冷やすことで香りは全体的に閉じてしましますね、ただアルコールの刺激も薄くなるので甘い香りは穏やかに香ってくる印象ですね。
味わいは、私はストレートより好きですね。良い意味で刺激は弱く、甘さは引き立ちます。渋みや苦みは最後の方にどうしても残りますが、ピート感も感じやすくなってバランスは良くなっていますね。
ストレートとロックはものによってこっちが美味しいとか、どっちでも楽しめる等違いを見つけるのが楽しいところですが、このティーチャーズセレクトに関しては少量加水か冷やして飲むのが相性が良さそうですね。
トワイスアップ

トワイスアップも試します。

色味は結構薄くなりましたね。
香りはやはり冷やしていない方が良く香ってきますね。バニラや花の蜜のようなフローラルな香りも感じられます。
ピートは一層薄くなりますね。香りからは微かに感じる位でしょうか。
味わいは、かなりスッキリ淡麗な口当たりですね。
余韻が短く最初に甘さが来て、すぐにピート、そして麦や青草のような苦みが最後に来るような印象ですね。飲みやすいですが、全体的な風味も駆け抜けていくようですね。
ハイボール

最後は大本命ハイボールですね。
香りはピート感が微かに漂い、その中に青リンゴ、バニラの甘さが香ってきます。アルコールの刺激はまきなっています。良い感じですね。
味わいは、非常にスッキリとした飲み口でアルコールの刺激も感じられません。そしてピート感ですがハイボールにしてもしっかり感じられますね。
正直ハイランドクリームと比べてもハイボールまで加水するとピート感は同じように感じます。ただ全体的なフルーティーな風味や余韻はセレクトの方がスッキリとして薄い感じはあります。飲み応えならハイランドクリームに軍配が上がりますかね
それでも、スッキリとしたライトな飲み口が好みでゴクゴク飲みたい方はセレクトの方が良いかもしれませんね。
ティーチャーズセレクトが合った人におすすめのウィスキー3選
ブラックニッカリッチブレンド

価格:900~1300円
容量・度数:700ml 40度
入手難易度:スーパーに売っているレベル
ブラックニッカクリアの上位互換になるボトルにはいくつかありますがこちらはその一つですね。
ブラックニッカクリアは「ノンピート」の製法を守っており、日本人が飲みやすく楽しめるようにブレンドされています。(ピートを効かせたものの方が近年は人気ですが・・・)
さらにこのリッチブレンドでは、以下の特徴があります。
- カフェグレーンを使用している
- シェリー樽熟成の原酒を使用している
カフェグレーン・・・コーヒー?
カフェグレーンはニッカウィスキー宮城峡蒸溜所にて、世界でも稀少となった「カフェ式連続式蒸溜機」を使用し、伝統的に作られたグレーンウイスキーのことです。
蒸留の仕方がポットスチルではなく連続式蒸留をしているのが特徴ですね
そして、シェリー樽熟成した原酒を使用しているためアルコール感も和らぎ、クリアと比べるとかなり違ったテイストで味わえます。ハイボールで飲むと甘くてスイスイ飲める味わいになります。
バランタイン12年

価格:2000円前後
容量・度数:350ml 700ml 40度
入手難易度:スーパーに売っているレベル
12年以上熟成された原酒のみを使用し、より洗練された味と風味になっています。
ティーチャーズのようなピート感はないボトルとなりますが、元々ピート感は少ない方が好みの方には「バランタイン」シリーズは特におすすめです。
味わいは、若いスコッチでピートを効かせていないものにありがちな、接着剤のような酸味を伴った雑味のあるエステリー感はかなり少なく、クセのない飲みやすさが比較すれば分かるかと思います。
甘さもバニラ感とウッディーな香りがより強く、フルーツも熟れた桃やアンズのような芳醇な香りが口に広がり、ストレートやロックでも十分楽しめる仕上がりになっています。
ティーチャーズではノンエイジでしたが、このような年数表記のボトルは価格も上がりますが、飲み応えも格段に上がっておすすめです。
ジョニーウォーカーグリーンラベル

価格:4000円程
容量・度数:700ml 43度
入手難易度:酒屋さんなら見かけるレベル。
ジョニーウォーカーグリーンラベルはティーチャーズがグレーン原酒を使用しているのにに対して、このグリーンラベルはモルト原酒のみを使用したバッテッドモルトになっています。
キーモルトは「タリスカー」「リンクウッド」「クラガンモア」「カリラ」が使用されています。
アルコール感は少なくピート感も弱いです。非常にフルーティーで青リンゴやナシ、牧草のような青い香りが特徴的です。しかし味わいの深さは、流石にティーチャーズとは一線を画します。
元々が非常に飲みやすいためストレートで飲むのがおすすめです。筆者はもれなくハイボールでも試しましたが、美味しいのですが味がそれなりになってしまうので少しもったいなく感じてしまうかもしれません。
この辺りの価格帯になると常温でストレートが十分美味しく感じられますので贅沢をしたいときにはおすすめのブレンデッドスコッチです。
まとめ:ティーチャーズセレクトの魅力
いかがでしたでしょうか?
今回はティーチャーズセレクトでしたが、ハイランドクリームと比べても確かにピート感は弱く、ハイボールにした際の爽快感は中々のものでした。
ただピートが効いているのがやはりティーチャーズの良さなので、そこを弱くするなら例えば「バランタイン」のようなクセのないブレンデッドは完成度も高いので、一長一短かな?と思いました。
ただ冷やしたときのスッキリとした飲み口は非常に飲みやすく、コストパフォーマンスには優れた一本だとは思います。
皆さんも是非飲んでみて下さい。
では、また。