ウィスキー

【ウィスキー紹介】ボウモア編 ラインナップ9選と特徴を紹介

ボウモア蒸留所とは

今回は、私も大好きなボウモアを紹介していきます。

ボウモア蒸留所は1779年スコットランドのアイラ島にて創業を開始します。

アイラ島自体はインナーへブリディーズ諸島の南端に位置しています。

へブリーディーズ諸島自体はスコットランドの西海岸に広範囲に広がっています。そしてインナーへブリーディーズとアウターへブリーディーズに分かれています。

アイラ島には現在8つの蒸留所が稼働しています。

  1. ブナハーブン蒸留所
  2. カリラ蒸留所
  3. キルホーマン蒸留所
  4. ブルックラディ蒸留所
  5. ボウモア蒸留所
  6. ラフロイグ蒸留所
  7. ラガヴーリン蒸留所
  8. アードベッグ蒸留所
アミノ

どれも有名な蒸留所ばかりですね!

ボウモアはゲール語で「大きな岩礁」という意味です。蒸留所自体海に面した場所に建てられており、独特の風合いに大きく影響しています。

ボウモアの製法

ボウモアは蒸留所の近くを流れている「ラガン川」の水を使用しています。水質は軟水でピートの影響を受けたものとなっており、ボウモアの味を形作る一因となっています。

モルティングはフロアモルティングを採用しており、今なおその製法は受け継がれています。

モルトマンと呼ばれる専門の職人が床に広がった麦を木製のシャベルですき返します。空気に均一に触れさせる事でムラなく発芽を促します。

全ての麦芽がフロアモルティングではないですが、全体量の3割をフロアモルティングで補っており、フロアは3面、週36トンの麦芽を生産しています。

モルティングとは?

モルティングは収穫した大麦を発芽させて、その際にできるデンプンを糖に変える働きを持つ酵素を活性化させるのが目的です。一般的には以下の手順です。

  1. 選粒(せんりゅう)収穫した大麦を乾燥させ、含水率を13%程まで下げます。その後1~2ヶ月寝かせて粒の大きさによって2~3段階程に選別します。
  2. 浸麦(しんばく)スティープと呼ばれるいわゆる浸麦槽へ入れ水に浸します。数時間の後水から出し乾燥させます。この工程を「ウェット&ドライ」と呼びこの段階から少しずつ発芽し始めます。
  3. 攪拌(かくはん)高湿度・低温度の発芽室と呼ばれる場所でさらに発芽を促します。フロアモルティングであれば床に敷き詰め、シャベルで攪拌しますが、近年は機械で自動化されています。約5日~7日程行います。
  4. 乾燥(かんそう)次に乾燥室へ発芽した大麦を移し熱を加えて発芽を止めます。この際にピートや無煙炭等で熱を加えます。この工程で大麦に風味が宿ります。

その後発芽した麦芽をキルンと呼ばれる麦芽乾燥室に運びピートを焚きます。このピートと海風の潮の影響もあって、味の決め手となります。

  • ボウモアでは乾燥の工程にピート約15時間、熱風約40時間の計55時間の時間をかけます(時期によっては異なるそうです。

その後発芽した際にできたデンプンを糖に変える糖化の作業を行います。

まず、麦芽を粉砕します。そして温められた仕込み水で撹拌していきます。糖化槽はステンレス製のもの(マッシュタンともいいます)を使用し、その後ゆっくりと濾過された麦汁を取り出し発酵させていきます。

発酵槽はオレゴンパイン材の木桶発酵槽が6基。先ほど濾過した麦汁を発酵槽へ入れ、そこに酵母を加えます。そして約48時間~62時間をかけて、アルコール分約7%~8%のウォッシュと呼ばれる発酵液になります。

続いて蒸溜です。先ほどのウォッシュを銅製のポットスチル(蒸溜器)に入れます。ボウモアでは、初溜2基、再溜2基の計4基。形は小型でストレートヘッド。初溜、再溜の2度の蒸留を経てアルコール分69%へと高めます。

ボウモア特有の香りのニューメイクだけを取り出して貯蔵、熟成へと移っていきます。

ボウモアのラインナップ

続いてボウモアのラインナップを紹介していきます。

1.ボウモア12年

ボウモア 12年 40度 箱付(角箱) 700ml 並行

言わずと知れたボウモアのスタンダードモデルです。樽はホワイトオークのバーボン樽とスパニッシュオークのシェリー樽で構成されており、それを7対3の比率でバッティングさせています。

味はピートとフルーティーな甘さがちょうど良く、後からチョコのような苦みがあり、余韻も心地よいコストパフォーマンスに優れた一本です。

2.ボウモア15年

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ボウモア15年は、12年熟成されたものをオロロソ・シェリーの樽で3年追加熟成させた物です。

シェリーらしいどっしりとした甘みが味わえて、フルティーさもより引き立ちます。

ピート感はしっかり感じられて、レーズンチョコを彷彿とさせる後味が12年とは別の余韻を楽しませてくれます。

3.ボウモア18年

酒齢18年以上の原酒のみを使用したボトルです。

色味は12年よりより深みのある色になっており香りも熟成香が感じられます。

12年にあったアルコール感や若さ、鋭利なピート感は抑えられて熟成された甘みと風味を味わえます。

フルーティーさに磨きがかかり、ピートとのバランスも最高です。

価格は1万円弱と少し値は張りますが、飲めば納得の味わいです。

4.ボウモア25年

ボウモア 25年 並行品 43度 700ml

酒齢25年以上の原酒をバッティングさせたボウモアの最上級モデルです。

18年と比べても色合いは濃い褐色となり、香りには円熟香が感じられます。

ピートはかなり抑えられており、シェリー香や熟れた桃のような濃く深い香りです。

味わいもビターで甘く、カカオ、ナッツ、バニラの複雑さがたまりません。

価格は4万円を超え、こちらも極上の価格帯となっていますね・・・

5.ボウモア レジェンド

こちらは現在公式のラインナップから外れてはいますが、年数表記のないボトルとなっています。

おそらく12年よりも若い原酒が使用されているものと思われます。

ピートは鋭く12年で感じられた甘さやシェリー感は薄くなっています。

キレのある飲み口になっておりアルコール感も12年より感じられます。

ストレートよりもハイボールの方が私はオススメです!食中酒として大切に飲んでいます!

6.ボウモア No1

ボウモアNO1は2018年に発売された比較的新しいラインナップです。

NO1はもちろんヴォルト(第一貯蔵庫)を指しそこで熟成されたファーストフィルバーボン樽の原酒を100%利用しています。

シェリー樽の原酒が入っていない分よりピートの風味と潮の香りが感じられます。

加水したりハイボールにすることでトゲトゲしさは潜め、バランスの取れた味わいになります。

12年も好きですが、価格帯も近いので私はこちらも常飲酒として愛飲しています。おいしいですよ!

7.ボウモア スモールバッチ

こちらもノンエイジの年数表記のないボトルですが現在はラインナップから外れています。

こちらもバーボン樽の原酒を使用したボトルとなっており、味わいは柑橘系のバーボン樽らしい風味が強く、その中にピートが感じられます。

12年と比べるとピート感や甘さは弱く、さっぱりとした飲み口が好きな方には入門としてもオススメです!

しかしネットでも見かける頻度は低く、入手難易度は高くなってきています。

8.ボウモア10年 ダーク&インテンス

こちらは2017年に免税店向けに発売された商品です。

スペイン産のシェリー樽熟成されたボトルで10年にしては非常に色味が濃くなっているのが特徴です。

また1000mlと容量も多くなっています。

熟成香がしっかり感じられ、レーズン感やメロンのような芳醇な香りも楽しめます。

ピーティーさ、ヨード感は少なめなのでそういったものが苦手な方にもオススメの一本です。

9.ボウモア ブラック・ロック

【送料無料】ボウモア ブラック・ロック 1000ml シングルモルト スコッチ ウイスキー 40度 並行輸入品

こちらも免税店限定のボトルです。容量は1000ml。

ファーストフィルのスパニッシュオークのシェリー樽で熟成された原酒を使用している重厚感のあるウイスキーになっています。

ノンエイジのボトルですが、シェリー感が強く感じられるボトルになっています

香りと味は甘く濃厚ですが、やや後味に独特の酸味があります。

ピートとビターが上手くまとまった一本です。

まとめ:ボウモアの魅力

ポイントは以下の通りです

  • 潮の影響を受けた貯蔵庫ならではの風合い
  • やさしめのピート
  • バーボン樽とシェリー樽のフルーティーさ
  • ラインナップの豊富さ
  • アイラの中では価格は安い方・・・

ボウモアはアイラ特有のピート感はあるものの、それをうまくまとめるフルーティーさが特徴です。

価格もアイラの中では低価格帯だと思います・・・

アミノ

ハマりすぎるとお金が吹っ飛ぶから気をつけましょうね

私は最高にうまい蒸留所だと思っていますので是非買ってみて下さいね!