- スペイサイドモルトとは
- おすすめのスペイサイドモルト
- 1.インチガワー
- 2.シングルトン
- 3.オルトモア
- 4.グレントファース
- 5.ベンロマック
- 6.ベンリアック
- 7.グレンバーギ
- 8.グレンエルギン
- 9.グレンマレイ
- 10.リンクウッド
- 11.ロングモーン
- 12.ミルトンダフ
- 13.グレンフィディック
- 14.バルヴェニー
- 15.モートラック
- 16.ザ・グレンリヴェット
- 17.タムナヴーリン
- 18.アベラワー
- 19.カーデュ
- 20.クラガンモア
- 22.クレイゲラキ
- 23.グレンアラヒー
- 24.グレンファークラス
- 25.グレングラント
- 26.グレンロセス
- 27.マッカラン
- 28.スペイバーン
- 29.タムドゥー
- 30.トーモア
- まとめ:スペイサイドモルトの魅力
スペイサイドモルトとは
スペイサイドモルトはスコットランドの蒸留所の半数近くにもなる50程の蒸留所が集中している「ウィスキーの聖地」とも呼べる強豪ひしめく地域です。
スペイサイドは大きく分けて6つの地域から構成されています
各地区と代表的な蒸留所は以下の通りです。
- フォレス地区: ベンロマック
- エルギン地区: ベンリアック
- ローゼス地区: グレンロセス
- キース地区: ストラスアイラ
- ダフタウン地区: グレンティディック
- リベット地区: ザ・グレンリヴェット
ハイランド地方はあまりにも広大なため大別するためにハイランドモルトと一線を画しているのだと思います。
スペイサイドモルトの特徴はスコッチの中でも最も華やかでフルーティー、大自然を感じさせる上品でフローラルなバランスの取れた味わいが特徴です。そのためブレンデッド用の原酒を製造している蒸留所も多いです。
ちなみにスペイサイドは、ハイランド地方の中に存在しているがスペイ川流域の生産地域のみを指します。このスペイ川はハイランドの3大河川の一つであり、全長172㎞にもなります。
- テイ川:全長188km
- スペイ川:全長172km
- ディー川:全長145km
完全にトリビアですねwウィスキーを好きになると自然と地理に強くなるかも・・・
ではこれよりおすすめ蒸留所をご紹介していきますね!
おすすめのスペイサイドモルト
1.インチガワー
インチガワー蒸留所は「バッキー地区」と呼ばれる海にほど近い港町にあります。
ブレンデッドウィスキー「ベル」の原酒にも使われており、ブレンデッド用の原酒として使用される事が多く、シングルモルトとしての出荷量は全体の生産量からすると僅かです。
オフシャルボトルは現在はあまり流通していませんが、ディアジオ社の有名なシリーズ「花と動物」の一つにインチガワー14年があります
2.シングルトン
- シングルトングレンオード
- シングルトンオスロスク
- シングルトンダフタウン
上から「グレンオード蒸留所」「オスロスク蒸留所」「ダフタウン蒸留所」の3つで作られています。
現在日本国内で入手可能なのはキリンホールディングスの「ダフタウン蒸留所」から出ているシングルトンダフタウンになります。
3.オルトモア
オルトモアはゲール語で「大きな小川」を意味し、近辺にオーヒンデランという川があるためと言われています。
また、ブレンデッドウィスキー「デュワーズ」のキーモルトとしても知られています。
ノンピートのため軽い飲み口で、フルーティなのが特徴です。
4.グレントファース
グレントファースはスペイサイドのキース地区にある蒸留所で、1898年創業。現在のオーナーはペルノリカール社です。
また、ブレンデッドウィスキー「バランタイン」や「ブラック&ホワイト」の構成原酒としても知られています。
現在グレントファースとしてのオフシャルボトルは無く、バランタインのシリーズとして、「シングルモルト グレントファース15年」が発売されています。
ボトラーズからのリリースはいくつかありますので、気になる方はそちらもチェックしてみて下さい!
5.ベンロマック
ベンロマックは創業は1898と歴史がありますが、オフシャルのシングルモルトが発売されるようになったのは、2000年以降と近年に発売されている蒸留所です。
樽は、シェリー樽とバーボン樽を使用しており、フィニッシュにオロロソシェリーを使っています。
落ち着いた印象の多いスペイサイドモルトの中では、個性のあるウィスキーです。
6.ベンリアック
創業は1898年と歴史はあるものの、創業以降はブレンデッド用の原酒を作っていた為シングルモルトの発売はこちらも近年となっています。
原料にノンピートの麦芽とヘビーピートの麦芽を使用しており、ピーティーなタイプもありますが、シェリー樽熟成したボトルもあり、多彩なラインナップとなっています。
またベンリアックは、グレンドロナック、グレングラッサを買収しており、この3つの蒸留所を合わせてベンリアックファミリーと呼ばれています。
7.グレンバーギ
創業は1810年と古参の蒸留所。1829年に現在の位置に移転し、同年政府公認の蒸留所となりました。また、この頃は「キルンフラット」と呼ばれていましたが1878年に「グレンバーギ」と改められました。
グレンバーギば現在オフィシャルのボトルリリースはなく、ほとんどの原酒はブレンデッドスコッチ「バランタイン」の原酒として使用されています。
なお、バランタインより「バランタイン シングルモルト グレンバーギ15年」が発売されておりこちらは入手しやすいボトルとなっています。
8.グレンエルギン
グレンエルギン蒸留所は1898年創業。スペイサイド地区では19世紀に作られた最後の蒸留所です。
また、ブレンデッドウィスキー「ホワイトホース」の原酒として長年供給され続けています。
オフシャルボトルのリリースは少ないですが、ボトラーズからは長熟のものもリリースされていますので、気になる方はBARなどで頂いてみてはいかがでしょうか。
9.グレンマレイ
グレンマレイ蒸留所は1897年の創業。前身はビール工場として稼働しており、これは近くに質の良い湧水が出ることからで、周辺ではビール産業が盛んでした。
また、糖化や発酵といった製造工程がビールとウィスキーは似ている為、ビール工場から転身した蒸留所は他にも存在しています。
現在はオフシャルのボトルリリースの流通量を増やしており、ラインナップも多彩になっています。
10.リンクウッド
リンクウッドは創業1821年、場所はエルギン地区にあります。
創業から現在までリンクウッドの原酒はそのほとんどがブレンデッド用として消費されています。
シングルモルトとしてはディアジオ社の「花と動物」シリーズより12年が、またボトラーズはシグナトリー、ケイデンヘッド等リリースがありますので、ネットであれば購入は出来ます。
11.ロングモーン
ロングモーン蒸留所は1893年創業で、創立者はベンリアックを立ち上げたジョン・ダフです。
ロングモーンはウィスキーの父としても讃えられている「竹鶴政孝氏」が最初にウィスキー作りを学んだ場所としても知られています。
また、日本でも有名なブレンデッドウィスキー「シーバスリーガル」にはロングモーンが原酒として使われています。
12.ミルトンダフ
ミルトンダフは1824年創業で、近辺に「ブラックバーン」という川が流れておりそれを仕込み水として利用しています。
ミルトンダフはブレンデッドスコッチ「バランタイン」の構成原酒として知られています。
長きにわたってブレンデッド用の原酒として製造されており、シングルモルトのリリースはボトラーズからしばしば出る程度でした。
しかし、2018年にバランタインから「バランタイン シングルモルト ミルトンダフ15年」が発売されました。バランタインのHPにも詳細が載っていますので一度ご覧になって下さい。
13.グレンフィディック
グレンフィディック蒸留所は1887年創業。1963年にそれまでシングルモルトを国内向けに販売していた路線を拡大し、世界に向けてシングルモルトを販売した先駆けの蒸留所です。
当時世界的にウィスキーと言えばブレンデッドウィスキーを指していましたが、現在では多くのメーカーがシングルモルトを販売するようになり、今に至ります。
また、ウィスキーとしては珍しく「ソレラシステム」を導入している事も有名です。
グレンフィディックはゲール語で「鹿の谷」を意味しており、グレンフィディックのシンボルとしてボトルデザインされています。
14.バルヴェニー
バルヴェニー蒸留所は1892年に、グレンフィディック蒸留所の創設者「ウィリアム・グラント」によってグレンフィディックの第二蒸留所として創業を開始しました。
バルヴェニーはグレンフィディックと同じ麦や酵母を使用していますが、仕込み水は別のものを使用しています。
また、製造工程に「フロアモルティング」を導入されたしているのも特徴です。
熟成に使用する樽も「バーボン」「オロロソシェリー」「ダークラム」等様々な種類を楽しめます。
15.モートラック
モートラック蒸留所は1823年の創業です。
1867年に「ジョージ・コーウィー」がそれまでの共同経営から単独経営に乗り出すと、究極のシングルモルトを作り出すことに重きを置くようになりました。
その結果生まれたのが「2.81回」蒸留という複雑なシステムです。このシステムこそがモートラックの極上の味と香りを作り出します。
また、ウィスキーを冷却する際に「ワームタブ」を使用しており、ゆっくりと冷却することで香り豊かな酒質になっています。
16.ザ・グレンリヴェット
グレンリヴェット蒸留所は1824年に「ジョージ・スミス」により創業。ウィスキーがまだ密造酒だった頃、当時の国王「ジョージ4世」はこのウィスキーの評判を知り、政府公認の蒸留所第一号として認可されたのが始まりです。
グレンリヴェットには「THE」という定冠詞がついていますが、これは当時政府の認可をもらった直後から他の密造業者がグレンリヴェットの名を勝手に使い出した事に端を発します。
その後裁判によってグレンリヴェットの名を守る事ができましたが、その名残を今でも残して「ザ・グレンリヴェット」という名で今も操業しています。
「すべてのシングルモルトの原点」と謳う王道のスコッチを飲んで是非その歴史ごと味わってみて下さい。
17.タムナヴーリン
タムナヴーリンは1966年創業。強豪ひしめくスペイサイドの中では比較的歴史の浅い蒸留所です。
タムナヴーリンという名前はゲール語の「丘の上のミル」という意味だそうです。
現在代表的なボトルとして発売されているのは、タムナヴーリン ダブルカスクですが、2016年の発売です。価格も比較的安く、美味しいシングルモルトを安く飲んでもらいたいという願いの元に設定されています。
18.アベラワー
アベラワー蒸留所は1879年ジェームスフレミングによって創業されました。
アベラワーの特徴に「ダブルカスクマチュレーション」が挙げられますが、これはシェリー樽とバーボン樽それぞれで熟成させた後に合わせることで複雑でエレガントな仕上がりになります。
またラインナップに「アブーナ」というボトルがありますが、こちらはシングルカスクのカスクストレングスとなっております。
19.カーデュ
カーデュ蒸留所は1811年ジョン・カミングによって創業されました。
当時はまだ密造酒としての操業でしたが、1824年に政府公認の蒸留所となりました。
20.クラガンモア
クラガンモアは創業1869年。創業者はジョン・スミスです。ゲール語では「突き出した大きな岩」という意味です。
このジョン・スミスはクラガンモアを立ち上げる以前に、マッカラン、グレンリベット、グレンファークラスなどの名だたる蒸留所のマネージャーを歴任しているすごい人です。
ポットスチルはスワンネック型と言われる滑らかに湾曲しているものが主流ですが、クラガンモアではT字の形をしています。
そうする事でより不純物のない上質なスピリッツが精製される仕組みです。
また、クラガンモアはブレンデッドウィスキー「オールドパー」の原酒に使用されています。ブレンデッド用の出荷が多く、シングルモルトとしての出荷量は年間35万本程度だそうです。
22.クレイゲラキ
クレイゲラキ蒸留所は1891年に創業。創業者はピーター・マッキーです。ゲール語では」無情に突き出た大岩」の意味です。
日本語表記ですと「クライゲラキ」と表しているのも見かけます。どちらかが間違いという訳ではなさそうですね。
他にも「クライゲラヒ」派もいますね
クレイゲラキ蒸留所の特徴として冷却にワームタブを使用している点とオイルヒーティングによって独特の硫黄香が付くというこだわりがあります。
クレイゲラキの現オーナーは「バカルディ社」となっており、同社が販売するデュワーズのキーモルトにもなっています。
23.グレンアラヒー

グレンアラヒー蒸留所はコティッシュ&ニューカッスル社が1967年に創業しました。グレンアラヒーはゲール語で「岩だらけの谷」という意味です。
元々マッキンレーズの原酒確保のためのブレンデッド用ウィスキーを作る目的で立ち上げられましたが、現在ではシングルモルトとしてのラインナップも豊富で、比較的若い蒸留所ですが名前を聞いたことある人は多いはずです。
蒸留所を設計したのはデルム・エヴァンスで白く近代的な建物になっています。またエネルギー効率化のパイオニアでもあり、ポットスチルは低い位置にありその上に発酵槽がある等ウィスキーを作る工程順に上から下へと重力を利用した仕組みになっています。
味わいは穀物系の甘い味わいと、スパイシーな後味が印象的で全体的に非常に飲みやすく複雑な味わいを楽しめます。
24.グレンファークラス

グレンファークラス蒸留所は1836年創業。本格的にウィスキー造りを始めたのは1870年代で、ジョン・グラントが当時の経営者でした。
グレンファークラスは現在でもグラント一族が経営している数少ない家族経営の蒸留所です。
シェリー樽熟成に一貫してこだわっており、グレンファークラスではスパニッシュオークのシェリー樽のみを使用しています。
「スパニッシュオーク」の「シェリー樽」?
スパニッシュオークとは?
スパニッシュオークはスペイン産(ヨーロッパ産の意味も含む)のオークのこと。主にシェリー酒の熟成に使用される
シェリー酒とは?
シェリー酒はスペイン・アンダルシア地方のヘレス周辺で造られる酒精強化ワインの総称。日本では「シェリー酒」という表記がままあるが、ワインの一つの種類。
グレンファークラスの最大の特徴は入手難易度の低さと、クオリティの高さ。そして価格の安さです。ラインナップは豊富ですが熟成20年超のボトルが1万円前後で買えてしまいます。シェリー系入門として最もおすすめできるブランドです。
25.グレングラント

グレンフラント蒸留所は1840年にジェームズ・グラントとジョン・グラントの兄弟が設立しました。
日本でウィスキーと言えば、ニッカやサントリーのウィスキーを連想する方も多いと思います。このグレングラントはイタリアでシェア7割を誇る圧倒的知名度を持っています。イタリアのウィスキーのスタンダードがこのグレングラントです。
仕込み水には近くを流れる「グレングラント川」の水を使用していますが、この水がピートの影響を受け黒く変色しており「ブラックバーン」と呼ばれているそうです。
ちなみに閉鎖蒸留所として有名な「キャパドニック」は元々グレングラントの姉妹蒸留所で、1897年に「グレングラントNo.2」という名で操業を開始しましたがその後改名しキャパドニックとなりましたが、2003年に閉鎖となりました。
キャパドニックは現在どんどん高騰しており幻のウィスキーとなる日も近いかも・・・
26.グレンロセス

グレンロセス蒸留所は1878年の創業です。名前の由来はローゼス川の谷にあることから「グレンロセス」と名付けられたそうです。
「グレン」って付く蒸留所多すぎない?
はい、これ疑問に思う方多いと思います。
「グレン」の意味ですがこれはゲール語で「谷」や「峡谷」を意味する言葉です。元々スコットランドは起伏の激しい地形が特徴的で、その谷間に良質な水源があることなどが「グレン」という名の蒸留所が多い理由の一つに挙げられます。
糖化槽はステンレス製で、1回の麦芽の仕込み量は5トン発酵槽は木製とステンレス製のもので計20基。1基の容量は25,000ℓ発酵時間は約60時間です。
味わいは、ボディは厚めで甘い味わいの奥に酸味が感じられます。若干のワクシーさもあります。香りは、麦、バタースコッチ、若干のシェリー感と乳酸系の香り。
価格は5000円~買える物が多いです。あまり店頭では見かけませんがネットでは容易に入手できます。
27.マッカラン

マッカランは1824年の創業で、正式名称はザ・マッカランです。
日本では言わずと知れた最も知名度のあるスコッチで、「シングルモルトのロールスロイス」と呼ばれるほどの完成度の高さと、ブランドを誇っています。
年間生産量は519万ℓと世界第3位の生産量となっており、日本への輸入シングルモルトの量は第1位となっています。
ちなみみにシングルモルト生産量世界ランキングは以下の通りです
- 1位:グレンフィディック 約1,370万ℓ
- 2位:ザ・グレンリヴェット 約590万ℓ
- 3位:マッカラン 約519万ℓ
マッカランと言えばシェリー樽です。スパニッシュオークのシェリー樽をメインで使用しています。こだわりも尋常ではなく、スペインから直接原木を選定し現地で2年間もの間天日乾燥させます。
味わいは上品でシェリーの良さを存分に感じられます。「ダブルカスク」「トリプルカスク」といった複数の樽を使用したボトルもあり、それぞれの個性もまた際立っています。
値段は少々高いですが、贈答品として喜ばれること間違いなしの垂涎のボトルです。飲んだことがない方は是非味わってみて下さい。
28.スペイバーン

スペイバーンは創業1897年。ダイアモンド・ジュビリーと呼ばれるヴィクトリア女王在位60周年の年に設立されました。
スペイバーンはローゼス町のはずれ、グレン・オブ・ローゼスの森の谷間にあります。創業者はジョン・ホプキンスで蒸留所の設計はチャールズ・ドイグによって建てられました。
この記念すべき年に開業すべく、12月の極寒の中窓も完成していない蒸留棟の中職員達は分厚いコートを着て作業していたそうです。
1991年にUD社(ユナイテッド・ディスティラリーズ社)から現在のオーナーインバーハウス社に経営が変わって、同社が保有する5つある蒸留所の一つとなっています。
インバーハウス社が保有している蒸留所は以下の5つです
- プルトニー
- バルブレア
- スペイバーン
- バルメナック
- ノックデュー
味わいは、ライトなボディでフルーティー。飲み口は軽やかでとにかく飲みやすいという印象に尽きます。
レモン系の爽やかさと、シナモンや胡椒ののようなスパイシーな香り。スペイサイドのらしさがギュッと詰まった一本です。
29.タムドゥー

タムデュー蒸留所は1897年に創業しました。しかし不況や世界大戦などでウィスキーの需要が落ち込み、1927年に20年間創業停止となります。
タムデューは「黒い小丘」「黒い塚」を意味します。昔から良質な水源に恵まれ、仕込み水にはタムデュー川の水が使われていました。
タムデューの特徴として「サラディン式」の精麦施設がありこれはスコットランドでも唯一の製法でした。
サラディン式とは、区切ったフロアに大麦を入れ、下から空気を送って攪拌するというもの。後にコンピュータ制御方式に代わった。それまではフロアモルティングを採用していました。
なお同蒸留所は2009年に創業を停止していますが2011年にイアンマクロード社が買収しシングルモルトの販売も再開しています。
30.トーモア

トーモア蒸留所は1958年の創業で、比較的新しい蒸留所になります。
トーモアはゲール語で「大きな丘」を意味します。
蒸留所の設計は元ロイヤルアカデミー会長のサー・アルバート・リチャードソンが設計した物で、壁は白く屋根はモスグリーンにアーチ状の装飾があり非常に美しい外観になっています。
シングルモルトとしての流通量は少なくラインナップも現在では14年と16年が稀に見かける程度です。ブレンデッド用としては「ロングジョン」や「バランタイン」の構成原酒として出荷されています。
価格は高めですが、柔らかく優しい味わいが特徴のスコッチになっています。
まとめ:スペイサイドモルトの魅力
スペイサイドは60近い蒸留所がひしめくスコッチ2大聖地の一つであり、スコッチの王道を示す香り高いスコッチが多くこれからウィスキーを好きになっていく方々にオススメ出来る地域です。
価格帯も加味すると以下の蒸留所がおすすめですね
- グレンフィディック 安く、飲みやすい。入手難易度も低い
- グレンファークラス 長熟やカスクストレングスの定番が安い・・・控えめに言ってコスパ最強・・・
- ザ・グレンリヴェット フルーティーで嫌な要素が全くない、個性は弱いかもしれないが初めてのシングルモルトには最適
いずれのブランドも、安い、手に入れやすい、飲みやすいの3拍子がそろっています。あえて美味しいとは書きません。筆者もアイラのような癖のあるものが好みだったりと人によって様々ですからね。
是非、お家でいっぱい飲んでみてその違いを体験してみて下さい!
美味しいウィスキーは感動しますよ・・・
